管理番号 | 新品 :72981069 | 発売日 | 2024/05/11 | 定価 | 60,000円 | 型番 | 72981069 | ||
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大粒のヴィンテージサフィレット(サフィリーン)と、相性の良い色合いのスワロフスキークリスタルを贅沢に配して、特別な宝物のようなブローチを作りました。サフィレットガラス。 アクセサリーに使われるヴィンテージガラスストーンを愛するひとなら、誰でも一度はその名を耳にした事があるのではないでしょうか。 サフィレットは光の差し込み具合によって、ブラウンにブルーのシラーがギラリと輝く不思議なガラスです。 製造法が現代に伝えられていないため、この世にある限りのものしか存在しません。いわばロストテクノロジーなのです。材料に金やヒ素を含むらしい。。。など、中世の錬金術の話を聞いているかのような伝説めいた話ばかりが現代に伝わっています。100年ほど前に現在のチェコなどで作られたアンティークサフィレットは深い色合い、その後、時期が空いて旧西ドイツなどで作られたヴィンテージサフィレットは別名でサフィリーンとも呼ばれ、アンティークサフィレットより淡い色合いをしています。いずれも数に限りのある貴重なもので、大変高価なガラスです。私もサフィレットに憧れて、少しずつ集めています。いつか、材料費が高額になり過ぎて実現困難な、サフィレットをふんだんに使ったアクセサリーを作れる日が来たらいいなと夢見ながら。。。縁あって私の手元にあるものはヴィンテージサフィレット(サフィリーン)です。ヴィンテージサフィレットの魅力は水を固めたようなウルウルした煌めき。どこか郷愁を感じさせ、心の琴線に触れるような趣もあります。時間が許す限り、いつまでも見つめていたい色合いです。そうして過ごす中、2018年に発表されたスワロフスキークリスタルの「カプチーノディライト」の写真を初めて見た時は、衝撃でした。サフィレットガラスそっくりの色合いだったからです。色の出し方はサフィレットガラスとは全く違うものの、ブラウンに浮かぶブルーの輝きがサフィレットを思わせました。実物を見ると、ますますヴィンテージサフィレットのようでした。このカプチーノディライトとヴィンテージサフィレットを一緒に使えば、総サフィレットを思わせる美しいアクセサリーをつくり出せるのでは、と思いました。その後ついに、18mm×13mmという大きめのヴィンテージサフィレットを入手できる機会があったので、少しずつ作り進めてきたのがこちらのブローチです。襟ぐりに沿わせて身に着けるクラシカルな装いを思いながら、オーバル型で作りました。サフィレットはカプチーノディライトでぐるりと囲んでいます。 周りのカプチーノディライトのストーンの輝きにより、もともと大きめのヴィンテージサフィレットがさらに大きく見える贅沢なつくりです。カプチーノディライトのストーンは直径4~5mmの小さいものですが、ヴィンテージジュエリーの丁寧な作りを思い浮かべながら、爪留めタイプの石座にひと粒ずつ留めました。カプチーノディライトはストーンそのものの形によっても色の見え方が違うので、一番サフィレットに近く感じられた#2088を選んでいます。スワロフスキークリスタルに詳しい方はお気づきと思いますが、貼り付け用の型です。。。そのまま貼れるストーンをわざわざ石座に爪留め。。。 手間を掛けた甲斐のある仕上がりになりました。添えた薔薇の中心にはあえて透明無色のクリスタルカラーのスワロフスキークリスタルを嵌め込み、サフィレットとカプチーノディライトを色の違いで引き立たせました。揺れる形に配した雫型のスワロフスキークリスタルは、カプチーノディライトに近さを感じる相性の良いカラーとして、「ライトサファイアシマー」を選びました。一番外側を囲むパールもスワロフスキークリスタルで「イラデサントダヴグレー」です。サフィレットのように赤みと青みが浮かぶような不思議な色合いです。土台のシャワー台も、丁寧に下処理をいたしました。隙間から土台の穴が見えにくいように、極細の金属糸で作られたメタルリボンを下地として縫い留めた上にヴィンテージサフィレットやスワロフスキークリスタルをのせました。ヴィンテージサフィレットには失われたアンティークサフィレットへの憧れが込められていたのだと思います。その憧れの続きを現代生まれの美しいガラスとともに描きます。 安心してお使いいただけますようにシリコン製のブローチストッパーをお付けします。10枚目の写真は、ほぼ実物大の人物の画像に添えました。 ◇ ◇ ◇ 材質:ガラス、金属、ナイロン