管理番号 | 新品 :55794387 | 発売日 | 2024/05/28 | 定価 | 75,000円 | 型番 | 55794387 | ||
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1985年前後に制作された大ぶりの蓋物です。 サイズは概ね (蓋を含む)高さ:約16.5cm 直径:約24.8cm 制作年代の特定は、この蓋物に付随していた国画展の出品表の住所から割り出されます。 国画展の記録に作家の陶歴を照らすと、最初の築窯地である沖縄県北部から横浜へ移り、その7年後に再び沖縄での作陶を始めた時期と一致します。 陶芸家としてのキャリアを積んだのちに改めて目にした沖縄の風土が、作家のその後の絵付けの方向を決めたといっても過言ではありません。 この時期のほとんど具象といえる花の絵が、長い間に加山作品の、どの色や形に「進化」していったのかを考えるのはとても楽しいことです。 もちろん唐三彩や西欧の民芸品にも傾倒されていたそうなので、それらが彼女の表現に与えた影響も大きいでしょう。けれども、加山さんの絵付けの明るさ・力強さの源には、いつも沖縄の光と風と色があったことを確信させる作品ではないでしょうか。 底面からわかるように胎土には沖縄の赤土が使われ、かの地の屋根瓦を想起させるところも、 沖縄的要素をさらに濃くしているようで嬉しくなります。 やちむんの土地で独自の作風を確立しようと歩き始めた作家の記念碑的な大作として、ファンの方にお譲りしたいと思います。 大ものですが、蓋の表面に小さく浅いひびがあるため、お値段は少し低めにしたつもりです。 全体としては良好なコンディションですが(未使用・出品前に一度水洗い)長年自宅保存されて いたことをご了承のうえ、購入をご検討ください。