管理番号 | 新品 :10400848 | 発売日 | 2024/12/10 | 定価 | 32,000円 | 型番 | 10400848 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
カテゴリ |
(黄瀬戸)「輪花鉢」西島隆 口径(輪花部分)16㎝ 高さ8㎝ 高台 11.5㎝ 共箱、共布付き 黄瀬戸には「ぐい呑手」と、その後に茶陶として焼かれた「油揚手」又は「あやめ手」、さらに登窯で大量にやかれた「菊皿手」の三種類がある。唐九郎や岡部嶺男、そして魯山人ら多くの陶芸家が挑みながら、納得のいく作品が少なかったのは光沢の鈍い油揚手の黄瀬戸です。北大路魯山人もまた黄瀬戸の油揚手の再現に苦労しました。魯山の窯は湿気の少ない登窯であった。そこで黄瀬戸釉に灰が被らぬように匣鉢に入れ、しかも匣鉢を重ねる時、下の方の匣鉢に泥状にした土だけを入れて焼いた。その結果、下の匣鉢から発する水蒸気により艶が抑えられた黄瀬戸を焼成することが分かった。こうして黄瀬戸の油揚手には焼成時の湿気や序冷が「油揚手」を必要なことが発見された。 一方の「ぐい呑手」とは当時造られた「六角のぐい呑」の黄瀬戸釉が溶けてツルッとしていたところから付けられた名称です。肉の厚い素地が強火があたる火前に置かれるためにいわゆるビードロ釉状になり、黄瀬戸釉が厚いところがナマコ釉となる。ただしこれにはタンパン(胆礬=銅呈色の緑釉)はみられない。 現代の一部の陶芸家は、油揚手をザラザラした焼きの甘いものだと取り違え、砂を入れたり、焼きを甘くしたりしている。しかし、焦げが出るほど焼かれているので焼きが甘いはずがない。その結果、鉄などを塗ってこげのように見せているのがよく見られる。 (陶歴) 1957年 東京生まれ 1983年 明治大学大学院修士課程(建築学)修了 同年 都市計画事務所勤務 1985年 陶芸家 加藤唐九郎・重高 両氏に師事 1989年 愛知県瀬戸市に山路窯を築窯し独立 2000年 岐阜県恵那市に本山路窯を築窯し移転 (個展 ) 丸栄百貨店(名古屋) 日本橋髙島屋 札幌三越 東急本店 そごう横浜店 渋谷西武百貨仙台三越 京王百貨店など全国の百貨店、ギャラリーにて個展を多数開催 西島隆さんは加藤唐九郎に師事し、ことのほか黄瀬戸油揚手の再現に注力している陶芸家です。その出来上がりに感心し唐九郎が窯場を何度か見にきたと言われています。 この輪花鉢は砂などの混ぜものはない油揚手と言われる黄瀬戸です。あやめ手に模したツバキ紋様のタンパンが発色し、品の良い作品に仕上げられています。