ポルトガル パナスケイラ鉱山産 フローライトクラスター

パナスケイラ鉱山は、ポルトガルの首都リスボンから北東に約300kmに位置し、ポルトガル中央部のエストレラ山地南端部の標高500～1000mの山岳地にあります。 パナスケイラ鉱山は、19世紀末から100年以上稼働しているタングステン鉱山で、ポルトガルの国家戦略上最重要な鉱山と位置づけられています。 鉱床は、Beria片岩類と呼ばれる変成作用を受けた先カンブリア紀の堆積岩内に胚胎され、鉱床は、古生代ペルム紀に貫入した花崗岩から供給された熱水により鉱化作用を受けたと考えられています。 鉱床には、鉄マンガン重石、錫石、黄銅鉱、硫砒鉄鉱のほか、燐灰石、水晶、菱鉄鉱、トパーズなどを伴っています。タングステン鉱である鉄マンガン重石のほか、錫石や黄銅鉱などが工業用鉱物として採掘されるほか、燐灰石、水晶、菱鉄鉱などが共生する良質の標本を産出しています。 パナスケイラ鉱山は、鉱物マニアにとって憧れの聖地です。これほどまでに綺麗な結晶になった豊富な種類の鉱物を産出する鉱山は、そうそう見つかりません。思い当たるものでも、アフリカ大陸のナミビアにあるツメブ鉱山くらいでしょうか。パナスケイラは世界的に最も有名で素晴らしい鉱山の一つに違いありません。 鉱物コレクションを備えた世界最高の美術館の多くには、パナスケイラ産出の鉱物があります。素晴らしい標本は、ニューヨークのアメリカ自然史博物館またはロンドンの自然史博物館等で見ることができます。 このパナスケイラ産フローライトクラスターは、水晶の表面を細かいフローライトの結晶が覆っています。薄いパープルと濃いパープルの綺麗なフローライトです。それに伴い、マイカとパイライトが共生しています。パイライトが輝きのアクセントを与え、マイカな結晶はルーペで見るととても可愛らしく魅了されます。一部水晶の根本が見えていますが、水晶の周りまマイカでデコレーションされているのが分かります。 流通量も少なく人気の高いパナスケイラ産鉱物は最近では見ることも少なくなりました。貴重な入手チャンスです。 47.3×25.0×23.3mm 30.02g #パナスケイラ #ポルトガル #タングステン #ファインミネラル #水晶 #フローライト #マイカ #パイライト #原石 #天然石 #博物館 #ツメブ #標本